舞台は近未来。宇宙開拓の破綻に端を発した世界大戦により、ほとんどの人間が死に絶え、厚い雲で覆われた地表では、止むことの無い雨が降り続いていた。
そんな世界の廃墟となった、自律型の戦闘マシンが跋扈する危険な町に、「クズ屋」である主人公は訪れていた。そして身を隠すために立ち寄った一つのビルで、ある施設を発見する。
プラネタリウム──昔、満天の星々を眺め人々が心を癒やした空間。そこで彼を一人の少女が迎えてくれた。少女の名は「ゆめみ」。30年の間、訪れる人が誰もなかったプラネタリウムで、客を待ち続けていた解説員ロボットだった。
彼は「ゆめみ」に乞われるまま、動かなくなってしまった投影機を直すために、時を忘れて修理を続ける。降り続く雨のなか、静かに流れていく「ゆめみ」と彼の日々…。
遠い郷愁のような毎日が彼の心を揺り動かす。人工の星空に、彼は何を想うのか?
そして「ゆめみ」の運命は──?