主人公・久神 暁人(クガミ・アキト)は、人付き合いが苦手で、口数少ない17歳の少年。
彼に近づく人間は少なかったが、特に目立つこともなく、ごく普通の生徒として変わらぬ日常を過ごしていた。
しかし、暁人はそれまで在籍していた学校を、降って湧いたような不祥事により退学になる。
兄のはからいにより、最新のハイテク設備を有した新設校として有名な、「私立八尋学園(やひろがくえん)」に季節はずれの転校生として転入することになった。
暁人が転入した直後、平穏だったその学園に奇怪な事件が起こり始める。
夜の校内を徘徊する異形の影。
暁人の命を狙う謎の少年と、彼の危機を度々救う不思議なもう一人の少年。
暁人の前に徐々にその姿を現す、妖しの者たちの影。
そして、彼らが崇める古の存在。
暁人は己を巡る人々と共に、事件の渦中へと否応なしに叩き込まれる。
やがて訪れる結末の刻、暁人の運命は――?