主人公。 祖母との二人暮らしだが、祖母が親戚の介護で田舎へ帰っている間、
喫茶ライオン館のマスター代理を務めている。
金のメッシュの入った髪は地毛なのだが、学校では不良とレッテルを貼られ避けられている。 なので学校では仲の良い海晴や真央、後輩の直未以外とほとんど話さない。
元々周囲に合わせるのは得意ではなく、流行には疎いため、そもそも本人があまり気にしていない。 そのせいでクールに見られがちだが、友人や後輩に対しては世話焼き気質。 これといった趣味はないが、よく買い物をしたり少女漫画を読んだりしている。
苦めのコーヒーが好き。極端に甘かったり辛かったりするものは好まない。
ある日、後輩の直未と一緒に電車で下校していたときに突然の爆発に巻き込まれ、直未をかばい死亡。選定の参加者となる。 爆発のショックのせいか記憶の一部が曖昧になっていることなどから、自分の≪死因≫も≪未練≫も分からないまま選定に臨むこととなる。

凛火たちの一学年後輩。
とあることをきっかけに凛火と知り合い、その後真央や海晴とも話すようになる。
人見知りで恥ずかしがり屋だが、仲の良い人の前ではよく話す。
自分の意志を強く主張できない性格のため、クラスから選出する文化祭の実行委員を押し付けられてしまう。一方でやるからにはきちんとやるタイプでもあるため、喫茶店を出店しようと計画し、凛火にコーヒーのことを教わることになった。
趣味は読書で、かなりの速読家。
またお菓子作りもよくしている。暗いところや怖い話が苦手。
両親ともに健在で、家族仲は良い。 凛火の死の瞬間に一緒にいたからか、≪なかったこと≫になっているはずの電車での火災を夢で見るようになる。 ≪女神の選定≫と直接関わることはないが、凛火に情報収集などの協力を申し出た。

私立飴茶女子学園大学付属高校の生徒で、凛火の同級生。
容姿端麗、才気煥発な優等生であるが、そのせいで近寄りがたく、
凛火と同様に周囲から避けられている。
食べ物に関しては好き嫌いがないというより、そもそもあまり関心がない。
特技は勉強であり、一度のめり込むと休憩を挟まず長時間続けていることもある。
凛火に対して友人という意味ではない好きという感情を向けているが、
本人から特別に意識されているわけではないどころか、気付かれてもいない。
一人称は"ぼく"であり、常に余裕を持っているような口調で話す。
ただし、時々思ったことをはっきりと言うこともあり、厳しい一面もある。
とある飲食店でアルバイトをしているが、凛火や真央を呼んだことはないらしい……。
複雑な家庭環境で育ったらしいが、凛火も詳しいことは知らず謎が多い。

凛火の同級生。
独特のリズムで喋るみんなのムードメーカー。
凛火や海晴以外のクラスメイトにあまり興味はないが、二人と違い他にも仲の良い友人はいる。
買い物が趣味であり、遊園地に行ってもまずお土産を最優先にしてしまうほど。
選定とは無関係であり、凛火たちも真央には何も話していない。
しかし、様子がおかしいことには薄々気付いている。

自らを女神と名乗る謎の少女。
≪女神の選定≫を取り仕切る存在であり、凛火たち選定の参加者たちとは夢の世界でのみの交流となる。
次々と脱落する様を目にしているが、選定の参加者に対して感傷はなく、彼らの生にも死にもあまり興味がない。
幻想的な白いドレスを身にまとい、上質な羊毛のようにふわふわした長い髪。
夢の世界では選定の参加者たちとは異なり、空間を自由に移動することができる。
育ちのいいお嬢様のような口調で話すが、残酷なこともさらりと言う。
好き嫌いや趣味など全て不明であり、そもそも夢の世界で普段どのように過ごしている
かなど誰も知らない。

長身で男前のイタリア人男性。 どうやら元マフィアだったらしいが、とある事件を起こした末に、死亡。選定の参加者となる。 同じ参加者であるオデットとは開始直後に鉢合わせ、最後の二人になるまでの協力関係を結ぶ。
自国に誇りを持ち、イタリア料理が世界で一番の料理と主張し、よくオデットと言い争っている。 普段は軽口でどこか頼りないお調子者だが、大事なところではマフィア
らしい冷酷さも見せる。女性に関してはスタイルの良さと胸の大きさを重視する。

女性としてだけでなく人間として破格の恵まれた体格と筋肉を持つ、フランス人。
元々違法な仕事も請け負う裏の海運業者の代表だったらしいが、 仕事では海賊や軍隊と交戦することも多く、もっぱらそのような戦闘を楽しんでいたようだ。
死亡後、選定の参加者となり、フェデリーコと協力関係を結ぶ。
豪快で直情的だが、その実優れた洞察力と推理力を備えている。
大事なところはフェデリーコに任せず一人で行動する慎重派でもある。

物静かな青年。インド出身。
発言が少なく、行動も読めない。
しかし選定の参加者として積極的に他の参加者を脱落させようとしている。
どうしても生き残らなければならない強い意志があるが、その理由は不明。
自分の勝利のためには手段を選ばない。

凛火と直未の下校中、姿を見かける。
凛火は後に選定の参加者であると知るが、詳細は不明。
凛火は少女だと思っているが、直未は少年だと思っている。

通称ソーニャ。
ロシア出身の少女であり、選定の参加者。
選定の参加者でありながら堂々と凛火の前に姿を見せるが、果てしてその真意は……?

明るい雰囲気をまとった男性。
選定初期は状況を静観しているが、徐々に彼自身も選定の情報集めに参加するようになる。 それぞれの行動において、それが正義なのか悪なのかを重視し、≪女神の選定≫で生き残るのが正義の人であるならば、 最後の一人になる権利を譲ってもいいとまで徹底して言っている。 フェデリーコやオデットとバーで酒を飲む姿が目撃されているが、彼らとの関係性は、一体……?

選定の参加者の中で最年長と思われるお爺さん。
夢の世界では気難しそうではあるが、感情を隠すためのポーカーフェイスかもしれず、
読めない。

細身で薄幸の女性。
元々体が弱く、病院に長期間入院しているらしい。
選定の参加者であるが、選定最序盤でアランに≪氏名≫のカードを取得されてしまう。

快活な若い女性。
新婚旅行中、不慮の事故で旦那とともに死亡する。
選定により死の原因自体がなかったことになり、旦那とともに生還していたことに運命が書き変わっていた。
彼女の脱落は旦那の死と等しく、必死な行動を見せる。

恰幅のいい中年男性。
中国の有名企業の役員らしい。

凛火の夢に現れた中性的な男性。
夢の世界に住んでいる人物のようだが、女神と関係があるのかは分からない。
凛火は夢の中で彼と会ったことを忘れてしまっている。