主人公。戦争で放棄された都市から金目のものを発掘し生活している。
自律型戦闘マシンに追われて逃げ込んだビルで「ゆめみ」と出会う。
大戦前に生産された量販型コンパニオンロボット。
外観は15~16歳の少女を模して造られており、一見人間と区別がつかない。
老舗百貨店である花菱デパート本店の屋上プラネタリウム館に配属され、人間の同僚たちに混じって接客及びプラネタリウム投影の解説業務を行っていた。
30年前の戦争勃発直後、職場のある都市が細菌攻撃を受けて放棄された時、そのままプラネタリウムに取り残される。
その際に設定を初期化されることも、電源を切られることもなかったために、彼女は『客が来ないのは流行が変わったせい、スタッフがいないのは慰安旅行に出かけたせい』と思い込んだまま、来るはずのない客を平然と待ち続けていた。
基本ソフトウェアにバグがあり、人間相手に冗長な会話を 繰り返してしまうという悪癖を持つ。ロボット特有の杓子定規な思考と同時に、ガラクタを集めて花束を自作したり、上位機種の『涙を流す機能』にあこがれたりと、多彩な面を見せる。
観客やスタッフたちに長い間愛されていた、おしゃべりで幸せなロボット。